
前回からの続きの記事になります。前回の記事はこちら。
<KATO旧動力の集電方法の解析>

不動の動力ジャンク500円の車両メンテナンスして動くようにしていきます。まずは車両をバラします。旧動力のバラシ方は、現在の車両とは少し違います。連結面からピンセットを差し込んで屋根を持ち上げます。


屋根が外れたら次はガラスパーツを外します。床下からの爪が引っかかっているので、爪を外しながら引っ張り上げます。



ボディーも爪に引っかかっているのでボディーを外します。

KATOの古い動力は、ダイキャストの塊で覆われています。


ダイキャストのネジを外します。床下と分離するとこのようになりました。


8個あるネジのうち、車輪の片側(仮にレールA側とします)のネジは絶縁されています。ネジにプラスチックのカバーがはまっているのがわかります。台車の集電方法も現在の車両とはだいぶ違います。



ネジで絶縁されていた方(レールA側)の集電は、真鍮線で前後の台車から集電するようになっています。こちら側のネジは絶縁されているので、ダイキャストには電気が流れないようになっています。


もう片方(レールB側)の集電は、絶縁されていないネジで抑えることによって、直接ダイキャストに電気が流れるようになっています。
現在のNゲージの集電方法とだいぶ違うので、どのようにDCC化するか少し悩みますね。ダイキャスト全体に電気が流れているので、ショートには注意しなければなりません。
<動力不動の修理メンテナンス>


とりあえず不動の原因を探るため車輪を見てみると、ものすごく汚れていました。50年物の汚れです。




研磨剤ピカールを綿棒につけてピカピカに磨き上げます。集電板もヤスリとピカールで磨きあげました。


ギアにも注油しておきます。
<DCC化配線>

KATOの旧動力は、電気がダイキャストにも流れていて、モーターの片側電極はダイキャストから集電する方式なっています。DCC化するには、まずはモーターとダイキャストを絶縁します。絶縁テープ(ポリイミドテープ)をモーターが当たりそうなところに貼っていきます。

モーターの接点に配線します。接点部を絶縁しておきます。


ダイキャストに戻してみました。



もう一方の電極の集電真鍮線にも配線します。念の為、真鍮線がダイキャストに当たりそうなところにも絶縁テープを巻いておきました。

ついでにシャフト軸やギアにも注油しておきました。

組み立てる前に動作チェックです。問題なく動作しました。

銅箔テープに配線して、ダイキャストから集電します。


デコーダーの集電部にはんだ付け。モーターへの出力配線もはんだ付けしてテストします。ダイキャストに電気が通っているのでショートには十分注意しました。

ダイキャストとデコーダーを、黒布絶縁テープで覆います。

ボディーを元に戻して、DCC化の完成です。
<集電方法の改善:銅箔テープから銅ワイヤーへ>

テスト運転を2、3日行ったところ、徐々に、あるいは突然、車両が動かなくなる現象が発生しました。詳しく調べた結果、ダイキャストに貼り付けた銅箔テープの通電があまり良くないことが判明。ダイキャストは半田付けができない素材のため、銅箔テープを使用しましたが、粘着性も悪かったようです。
そこで、集電方法を別の方法に変更することにしました。用意したのは、極細の銅ワイヤー(0.19mm 10m巻)です。このワイヤーは、ビーズアクセサリーなどの手芸コーナーで入手できる、絶縁皮膜がないタイプで、鉄道コレクション(鉄コレ)の集電化にも非常に便利に使っています。

この銅ワイヤーを、まず台車のネジの部分に巻きつけてネジを締めます。


反対側のネジにも同じように巻き付け、それぞれのネジに巻きつけたワイヤーを一本にねじり合わせ、デコーダーからの配線にはんだ付けしました。

これで、前後の台車からデコーダーへ確実に電気を送れるようになりました。

この状態で早速実験してみたところ、問題なく動作。以前よりも格段に調子が良いです。
<最後に仕上げ>

動力がDCC化できたので、最後に追加で仕上げの作業をします。
連結間隔が広いのが気になるので、ホロを接着します。


クリーニングパッドで線路の拭き掃除をするのがメインの仕事となるので、ヘッドマークを印刷して貼り付けました。
(試)運転ではなく、(拭)運転のヘッドマークを自作しました。

先頭車 クハ 拭き掃除クリーニングパッド装着
クリーニングパッドが当たる床下機器のところは少し削りました。

動力車 モハ DCC化

中間車 サハ #2000紙やすりクリーニングパッド装着

先頭車 クハ 拭き掃除クリーニングパッド装着

スイカブルーの動力車は、中古で安いものが見つけられなかったので、手持ちの古いKATO165系のモーター車に、スカイブルーのモハのボディーをかぶせて、スカイブルーの3両編成に仕立てました。動力車をよく見ると台車や床下機器が違います。DCCで走ればOKってことで良しとします。

クリーニングカーを電車型にするメリットは、やはり進行方向、前後どちらでも掃除できることです。機関車牽引だと進行方向を変えるときに機関車を付け替えするか、プッシュプルにして機関車を2両つなげるなど結構面倒臭いです。電車なら中間に動力車が入っているので前後どちらにも気軽に走らせることができます。
<プラの寿命>


今回、50年も前のNゲージ車両を復活させてみました。幸い、モーターはまだ元気に動いてくれました。
しかし、追加で購入した動力なしのモハ102は、屋根を外そうとしたところ、プラスチックがボロボロと崩壊してしまいました。手持ちの他の103系も、古い車両のプラスチックパーツを取り外そうとしたら、同様に崩れ落ちてしまいました。
いくら格安とはいえ、やはり50年物のプラスチックは限界があるようです。経年劣化による素材の脆化は避けられないようですね。