エルムDCC交流会

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【DCCデコーダ-】NEXT18とデコーダー〜デコーダー使い回し術でコストカット〜【インプレッション】


DCCが広がらない理由の一つに「DCCを始めるにはお金が掛かる」というのがあるかと思います。
確かに初期投資にはお金がかかりますね。
DCCを運転するためのコントローラーであるコマンドステーションや車両に搭載するためのDCCデコーダーなどです。

最近ではNEXT18などの登場によって状況が変わってきています。
車両に搭載するDCCデコーダーは全部の車両に搭載しなくても、デコーダーを取り外して違う車両に取り付ければデコーダー代を節約できるようになりました。
DCCデコーダーは、モーターデコーダーでも4〜6千円します。
Nゲージをやってる方は車両をたくさん所有していることも多いですが、デコーダーを全部の車両に搭載しなくても済むならかなりのコストカットになると思います。

今回はNEXT18 DCCコネクタを使いデコーダー使い回して節約する方法を考察してみます。

<車両から音が鳴る!DCCサウンドでコーダー>
自分がNゲージでDCCサウンドを始めたのは2011年ごろからだったと思います。当時から、SoundtraxxやDigitraxといったアメリカメーカーやESUなどの欧州メーカーからサウンドデコーダーが出ていました。
しかし日本型車両向けのサウンドデータを搭載しているメーカーはアメリカ&ヨーロッパメーカーにはなく自分でサウンドデータを作るしかない状況でした。そんな時”モデルランド田中”さんがDigitraxのサウンドデコーダー用に日本型車両向けのサウンドデータを提供しているのを知りました。

modelland.blog19.fc2.com

Esuのサウンドデコーダーも日本型車両向けのサウンドデータはあったのですが、1個2万円以上するのでちょっと手出しするには勇気がいる価格でした。
Digitraxのサウンドデコーダーは8000円程度の値段で、ESUほどの価格でもなかったため、早速モデルランド田中さんからDigitrax製サウンドデコーダーを購入して日本形車両を楽しむようになりました。

当時から一部のDCCデコーダーはNEM652 (NMRA8ピン)でコネクター化されていましたが、Nゲージサイズに入れるには大きすぎてあまり有用ではありませんでした。

8ピンコネクターnゲージ搭載時には切断して使用していました

Nゲージに搭載するときにはこのコネクターを切断して直に配線する必要がありました。

<Esu Loksound5microの登場とNext18>


2018年ごろからデスクトップステーションさんを中心に日本でもNEX18コネクタを推奨する動きが出てきました。

NXT18DCCアダプター

desktopstation.net


デスクトップステーションさんでは、”Esu Loksound5”向けの日本型車両のサウンドを多数製作してくれていてそのサウンドはとても良い音がします。

オープンサウンドデータ - 日本型DCCサウンドデータ頒布

Esuのサウンドデコーダーも以前のバージョンより少し値下がりして手に入れやすくなっていました。

サウンドの良さ、デコーダー&コネクターの小ささ、Nゲージへの搭載性を考えるとNexT18はかなり魅力的でした。

日本で入手し易いNext18対応のデコーダーは、
・Esu Loksaundo5micro             サウンドでコーダー
・LokPilot 5 micro (Next18ピン)     モーターデコーダ
・laisdcc Next18 DCC decoder         モーターデコーダ
などがあります。

LaisDCCデコーダー「laisdcc 860015 Next18 DCC Decoder」については次回の記事でインプレッションを書いています。

Nゲージに搭載するには、Nex18対応のアダプターも必要です。
デスクトップステーションさんで手に入れることができます。
そのほかにもAliExpressなどでLaisDCCのアダプターを手に入れることもできます。
以前の記事はこちら

elmdcc.hatenablog.com

NEXT18について詳しくはこちら
Next18 DCCコネクタのススメ

https://desktopstation.net/wiki/doku.php/next18

<Nex18を使ってみて良かった点>

・小さい

左:Laisデコーダー 右:ESU Loksound5micro アダプターに装着した時のサイズ
laisDCCデコーダー サイズ
ESU Loksound5micro サイズ

 

Nゲージデコーダーを搭載するには小さいデコーダーである点が重要になってきます。
この点Nex18を使用するデコーダーはかなり小さく搭載できます。

デコーダーの幅はNゲージ搭載可能な10mm程度
厚みはコネクター含めて約5mm
長さは15mm~22mm程度

 

・配線し易い

NゲージにDCCデコーダーを搭載するときも、アダプターと車両の配線がとてもやりやすくなります。
デコーダーに直接配線するわけではないので配線のやり直しも容易です。

・左右どちらに取り付けてもOK

搭載車両によっては逆向きにつけてもOK

 

デコーダーを車両に搭載する向きは左右どちらでもOKというのもありがたいです。
モーター車の構造によってデコーダーの向きを変えることもできます。

・取り外しができる

デコーダーを車両に搭載するときは”パチッ”とはめ込むだけでOK。
取り外しも簡単。
これによりデコーダーを他の車両に使い回すことが可能です。

デコーダー使いまわしで節約>


手持ちの車両全部にデコーダーを搭載すると車両の数だけデコーダー代がかかってしまいます。
”Esu Loksound5micro”サウンドデコーダーも以前のバージョンより少し値下がりしたとはいえ、1万5千円程度のお値段です。おいそれと何個も購入できません。
しかしNex18なら取り外して違う車両に搭載することも可能です。
サウンドデータを書き換えて違う車両に搭載できれば、サウンド対応車両が一気に増えます。
一度に操作できる車両はせいぜい2編成程度ですから、デコーダーも数個で使い回せばコストカットになります。

当方でも何十両もDCC化してきましたが、NEXT18の登場以降DCCデコーダー自体以前ほど購入しなくても済むようになりました。ただしデコーダーを付け替えたりする手間はあります。
しかしながら以前なら、久しぶりに走らそうとする車両のアドレス番号がわからなくなったりすることもありましたが、デコーダー使い回しなら付け替えごとにアドレス設定すれば良いだけのことなのでアドレスがわからないということは起きません。CV3~6あたりの加減速設定も車両に合わせてその時にやってしまいます。
DCC化する車両が増えるほどコスト面でNEXT18化するメリットが大きくなってきます。

<まとめ>
NEXT18 DCCコネクタを使いデコーダー使い回して節約する方法を考察してみました。
DCC化する車両が増えるほどコスト面でNEXT18化するメリットが大きいというのを書いてみました。
現在のところ自分の全ての車両をNext18化しているわけでもありません。
NEX18登場以前のDCC化した車両や、NEX18デコーダーが入らない車両、よく走らせる車両の一部などは、普通のデコーダーを使ったりしています。適材適所で、使えるところは使っていくだけでもデコーダー代の節約になると思います。
これからDCCを始めようと思っている方、始めたばかりの方などの参考になれれば嬉しいです。