エルムDCC交流会

エルムDCC交流会はDCC鉄道模型を楽しむ会です

【Nゲージ】路面電車 トラバーサーを自作!!【DCC】

先日の「集合式A4路面モジュール」の運転会で、ついにトラバーサーが登場しました!
製作したのはエルムメンバーのKazuさんです。


DCCを使ったシンプル設計のトラバーサーは構想から2ヶ月で出来上がりました。
今回は製作したKazuさんに記事をお願いしました。

youtu.be

トラバーサー製作コンセプト

8月の路面モジュールの運転会の終わり際に、メンバーからトラバーサーもあると良いねとの発言がありました。
その時は、都電荒川車庫とかにはそんなのもあるなぁ程度に聞いていたのですが、妙に頭に残って、世の中どれくらいあるんだろうと思って調べてみたら、国内の路面電車では他には阪堺電気軌道大和川検車区、岡山電気軌道の東山車庫、とさでん交通の桟橋車庫にもあるらしい。
結構あるな。
早速Youtubeで検索。見ていて面白い。こんなのを机の上で見ながらお酒でも飲んだらさぞかし幸せになりそう。
スイッチ入りました。
●机の上で完結するんだから、何がなんでもA4サイズに収める。
●出来るだけたくさん車両を並べられた方が見栄えも良いし実用的。縦配置に決定。
●DCCやる人には説明不要なシンプル設計。位置決めの自動化を志向しない「デジタルでアナログを楽しむ」をモットーに。
これで、コンセプトは固まりました。

使用した材料

製作にあたり以下の物を用意しました。
(主にレイアウト構成部材)

〇A4ボード(いつものユザワヤの画材)
〇2㎜厚コルク板
〇ユニトラック124㎜(リレーラー線路6本、高架スラブ複線4本分)
〇Katoフレキ線路を少々
〇配線用ワイヤーを少々
(トラバーサー構成部材)
タミヤ ミニモーター多段ギヤボックス(12速)


タミヤ ラック&ピニオン ギヤセット


タミヤ プラ板1㎜厚・0.3㎜厚、プラ角棒2㎜を少々
〇Kato コキ107集電台車 3つ
〇Digitrax DN126 デコーダ
〇黄色LED2個

トラバーサーの製作

まず、A4縦にユニトラック124㎜10本分を並べ、残ったところがトラバーサーの領域となるので、トラバーサーの長さは210-124-遊び㎜に決定。


タミヤ ミニモーター多段ギヤボックスにピニオンを付け、この幅に合わせて、ラックレールを配置。
このラックレールを挟むように3本のフレキを配置。
次に、トラバーサーの長さに合わせて、フレキをカット、プラ板、プラ棒を駆使し、半分に切ったKato コキ107集電台車を取り付けて、トラバーサー本体を製作しました。

出来上がったところで、トラバーサーの線路の踏面高さを計測、ユニトラック高さとの差分が2㎜だった(少なくともそう見えた)ので、実際にはここでコルク板2㎜厚を決めて調達しています。
あとは、このコルク板をA4ボードに貼り付け、10本のユニトラックを同じ向きに通電するように裏面にはんだ付け配線の上で釘打ち配置、既に配置してあるフレキとは90度右回転で結線。
トラバーサー本体側もコキ107台車の集電板から90度左回転で通電するようにトラバーサー上のフレキと結線。
タミヤのミニモーター多段ギヤボックスのミニモーターにDN126を付け、動く向きが分かるように黄色LEDを搭載、コネクターでトラバーサー本体の線路電源と繋ぐようにし、トラバーサー本体とねじ止め。
さあ、できたぞ!とトラバーサー本体を3本並ぶフレキとラックレールに乗せたら、あれ、トラバーサー側の線路がユニトラックよりも低い。
どうやらプラ板とプラ棒で作った自作トラバーサーがしなっている模様。
ならばと、コキ107台車の車輪を通常の5.6㎜径に交換。でもまだ低い。じゃあねじ止めしたギヤボックスのところで調整して、ギヤでも過重負担!
ようやく高さが合いました。
た、楽しい。幸せになりました。

高さを微調整

満を持して、10月30日の運転会に持参。メンバーにも楽しんで頂いたのですが、途中から線路の段差が開く事態に。
使っているうちに、荷重のかかっていたギヤの高さが上がり、トラバーサー本体が次第に下がっていたようです。
応急処置として、ねじ止めのところを再度調整したのですが、やはり使っているうちに下がってくる。
そこで、後日、コキ107台車のトラバーサー本体との接続部を少し角度調整して再固定したところ、高さが安定しました。
路面電車は、鉄コレを中心に、段差にシビアなので、トラバーサーを自作する場合は、これがネックになると思います。
いろんな形で、調整できるようにしておくと、あとあと宜しいかと思います。教訓まで。

記事:Kazu