エルムDCC交流会

エルムDCC交流会はDCC鉄道模型を楽しむ会です

【DCCサウンド】DCCサウンドの音量測定 音量の基準【Nゲージ】

DCCサウンドを車両に搭載して走行していると、車両によって音量の違いが気になってきます。
DCCサウンドをせっかく搭載しても音が小さいとがっかりしてしまいますね。
DCCサウンドの音の大きさを決定づけるものは、搭載方法、デコーダーの種類、スピーカーの大きさ、サウンドデータ、等様々な要素が絡み合っています。
「音が良い」とか「音が大きい」というのは感覚的なもので、他の人と共有しようとしても人それぞれの感覚が違うのでうまく伝わらないのがこともあります。
もう分かりやすく音の大きさを数値化できたらと思っていました。
今回はスマホの無料アプリを使ってDCCサウンドの音の大きさを測定して、音量の基準を見定めてみたいと思います。

動画はこちら

youtu.be

<騒音測定アプリ>

 

スマホの無料アプリで「騒音測定」アプリを見つけました。今回使用するのは「騒音測定器(Sound Meter)」
精度がどれぐらいかはわかりませんが、感覚的なもので判断するよりは良いので導入してみることにしました。
操作は簡単でアプリを立ち上げればすぐに使用できました。無料なので上の方に広告が常に表示されてしまうのは仕方無いですね。

<音量測定方法>

音量の測定方法は、DCCサウンド車両の横にスマホを設置して作動させるだけです。雑音が入らないように深夜の静まった時間帯に実験しています。
静かな室内の音量は、45db前後を示していました。車両とスマホの距離は、線路1〜2本分です。

EF210 コキ107>

以前にも紹介した、EF210サウンド車両コキ107です。
車両:KATO
デコーダー:SmileSound Mini Next18
スピーカー:11mm*15mm 8Ω 1W
エンクロージャー:深さ 約12mm
サウンドデータ:SmileSoundデータ EF210 100番代

カメラと車両の距離:約50cm

SmileSoundデコーダーは、F7を押すことで音量を変えることができます。
・音量:0% ミュート
・音量:12%
・音量:25%
・音量:50%
・音量:75%
・音量:100%

自宅室内で音量50%で試してみました。
動画では分かりづらいですが、車両とカメラまでの距離は約50cmとして音量50%でも十分以上の音量です。
力行時の音量は、80db前後ぐらいでした。汽笛は約83dbほど出ていました。

体感ですがNゲージの場合は75db~80dbも出ていれば自宅室内で運転するには十分すぎるぐらいだと思います。
運転会など広い会場であれば、80db~90db位あると良いかもしれません。それ以上はうるさくて騒音になるレベルと言った感じです。

EF65 コキ107>

31フィートコンテナにEF65サウンドを仕込んで有る車両です。


車両:KATO
デコーダー:SFX004 サウンドデコーダー(HO用)
スピーカー:11mm*15mm 8Ω 1W
エンクロージャー:深さ 約12mm
サウンドデータ:モデルランド田中 EF65

デジトラックスのデコーダーの音量調整は、ファンクションで操作するのではなくCV値で設定する仕様です。
ソフト的に音量を上げすぎるとデコーダーに負荷がかかるようなので、あまり上げすぎないようにしています。

今までの経験では、デジトラックスのデコーダーの音はあまり大きくないのですが、今回使用しているデコーダーはHO用で

エンクロージャーも深いものを使用しているので音量も期待できます。

力行時の音は約70db~75dbぐらい。汽笛は89dbぐらいまで達しています。
力行時の音が少し物足りなくも思いましたが、汽笛の音が大きいので実際に走行してみると全く気になりません。
機関車は汽笛の音が結構大事なのかなとも思いました。(走らせていて楽しい)
この車両も体感的には良い音をしていると感じました。

<EF58 荷物客車>

客車にEF58のサウンドを仕込んでます。

車両:KATO
デコーダー:SmileSoundSlim USB
スピーカー:11mm*15mm 8Ω 1W
エンクロージャー:横長スピーカー 長さ26mm*幅11mm*高さ4.5mm
サウンドデータ:SmileSoundデータ 「旧型電機タイプ 直流電気機関車」をアレンジ
サウンドアレンジ:DSSPで、汽笛音量→150%、コンプレッサー音量→75% 等にアレンジしてあります。

この車両の場合は、室内空間が広い客車に大きめのエンクロージャーを搭載しているので音の反響が大きくなり音量も大きめになると思われます。


音量出力50%の時
力行時で85db前後、高音の汽笛で85db、低音の汽笛で90db
 でした。

この車両も体感的には良い音をしていると思いますが、自宅で運転するときは音量出力25%ぐらいに低くしても良い感じがしました。

EH200

EH200は機関車の中にデコーダーとスピーカを仕込みました。

車両:KATO
デコーダー:SmileSound Mini Next18
スピーカー:11mm*15mm 8Ω 1W
エンクロージャー:深さ 約1mm 車体ダイキャストに直付け
サウンドデータ:SmileSoundデータ EH200
サウンドアレンジ:DSSPで、主音量 128%→255%、汽笛 100%→150%、ブロアー 100%→150% にアレンジしてあります。

駆動車両はモーター車のみとし付属車両にはスピーカーとデコーダーを仕込み駆動シャフトを取り除いてあります。

 

狭い車内に仕込んだのでエンクロージャーの深さは1mmしかありません。
音量対策としてPCソフトで音量調整してあります。

出力音量は50%です。
力行時80~85db,汽笛85db程度でした。

エンクロージャーの深さが1mmしか無く空間も狭いので音量が心配でしたが
PCソフトで音量を調整したおかげで音量が稼げている感じです。

<EH10>

この車両も車内にデコーダーとスピーカーを仕込んであります。

車両:KATO
デコーダー:SDN136PS サウンドデコーダ
スピーカー:11mm*15mm 8Ω 1W
エンクロージャー:無し
サウンドデータ:モデルランド田中 EF58

この車両は数年前にデジトラックス製デコーダーを使用して、車内にスピーカーとデコーダーを仕込んであります。

機関車の車内にデコーダーとスピーカーを初めて仕込んだ車両でもあり音量はあまり大きくありません。

力行時60db~65db,汽笛70db前後でした。
体感ではこの車両の音量は少し小さいと感じていました。60~70dbぐらいだと少し音が小さいと感じるということになります。実際に走行してみた感じでも力行時の音はお余り聞こえません。車両が遠いところにいても、汽笛の音はそこそこ聞こえます。
車内のスペースの問題でエンクロージャーを使用していないので仕方ありませんが、音量を確保するにはエンクロージャーの大きさがかなり重要だということが分かります。

JR東日本 E259系

E259系 電車型車両のサウンドです。

車両:KATO
デコーダー:ESU LokSound5micro DCCDirect Kato
スピーカー:11mm*15mm 8Ω 1W
エンクロージャー:横長スピーカー 長さ26mm*幅11mm*高さ4.5mm

電車型車両の搭載方法はどのメーカーでも概ね同じです。

エンクロージャーの深さは5mm前後、スピーカーと接着すると高さ8mm前後。車内空間の高さに合わせるとこれぐらいの大きさになります。

デコーダーはESU LokSound5 micro DCC Direct Katoで、KATOのDCCフレンドリー車に簡単に搭載できるサウンドデコーダーです。

ESUのサウンドデコーダーも5段階で音量調節ができます。
今回は音量出力最大です。
停止時〜力行開始時
65〜70db程度

力行時 80db前後、電子警笛 85db、ミュージックホーン 82db

電車型のサウンドはこれで十分な感じでした。
ESUのPCソフトLokProgramamerを使えば各種音量の調整も可能なのでもう少し音量を出すこともできると思います。

<良い音と感じる大きさは?>

スマホの無料アプリを使ってDCCサウンドの音量を計測してみました。
(音質ではなく)音量という点で良い音と感じる音量は、概ね80db前後かなと思います。

70db前後だと少し小さいかなと感じると思います。
75db前後の音量は自宅室内で十分良い音に聞こえでしょう。

80db前後の音量が出ていればかなり良い音に聞こえると思います
85db以上の音量は、運転会などの広い所で鳴らす場合に有効でしょう。
90db以上だと五月蝿いぐらいに感じると思います。

<良い音を出すポイント>

車両から良い音を出すには、エンクロージャーの大きさと深さ、サンウンドデータの音量調整、が重要な要素になるようです。

エンクロージャーは、設置する箇所の空間にあわせて、なるべく大きめのモノを使用すると、低音がよく通る良い音が出るようになります。

サウンドデータの調整は、デコーダーによって方法が違いますがソフト的にある程度の音量調整ができます。

elmdcc.hatenablog.com

スピーカーを車両搭載後に、もう少し音量が欲しい時や一部の音だけ音量を上げたいときなどは、ソフト的に調整する事ができます。

今回はあくまで個人的な体感を基に導き出した数値ですが、一つの目安にはなりそうです。
DCCサウンドを車両搭載する際に、良い音が鳴るように工夫して行きたいと思います。