エルムDCC交流会

エルムDCC交流会はDCC鉄道模型を楽しむ会です

【ショート対策】DCC電気ショート時の車両安全対策【DCC】

DCC線路には、常に約12Vの電気が流れています。
列車の脱線などで電気がショートしたまま気が付かないでいると、デコーダーが破損したり台車が溶けたりと、かなり怖いことになってしまいます。
すぐに気づいて線路電源をOFFにできればよいのですが、大きなレイアウトの運転会だと気が付かなかったり、対応が遅れたりすることが多々あります。
ESUなどの高価なデコーダーが壊れたら金銭的にも精神的にもかなりのダメージです。
以前には、台車が溶けたことも有りました。KATOの車両だったのでassyパーツでなんとか復旧させましたが、マイクロエースグリーンマックスなどのメーカーだと台車だけ修理するのは、結構困難なのではないでしょうか?

そんな事態を未然に防ぐために何かな対策はないか、
エルムDCC交流会メンバーにいろいろと教えてもらいました。

<線路給電ショート対策>

ショートしたときに、線路の給電を止める装置はメーカーなどからも出ていますが結構お高くて手が出ませんでした。
今回教えていただいたのはお値段もそんなに高くなくて良さそうです。

使用するのは
「IDEC (アイデック) NRF110-0.3Aサーキットプロテクタ 0.3A」

● ø16(ヒューズホルダ)サイズの小形。
● 1,000回以上の再使用可能。
●スナップオン取付け方式。
●一目でわかるトリップ表示。
●豊富な定格電流。
●警報回路や制御回路も容易に構成できる補助接点付完備。
●配線ははんだづけ、リセプタクルいずれも可能。
●優れたデザイン、豊富なカバー色。
● 35mm幅DINレールへの取付けも可能。(専用のホルダ使用時)
●サイクリングトリップフリー構造

千石電商で購入しました。
お値段約1500円

メーカーサイトはこちら

jp.idec.com

詳細はメーカーサイトで見られます。

<サーキットプロテクターの接続とテスト>

サーキットプロテクターはこんな感じで配線します。KATOフィーダーの青線をはんだ付け熱収縮チューブで保護して

KATOフィーダーの白線をはんだ付け

熱収縮チューブの取り付けがあまり綺麗にできませんでした。ショートするとスイッチが飛び出してきます。

ショート実験の動画

youtu.be

D101をショートさせた場合

ペンチを使ってショートさせてみました。
ショートさせると電気は1秒ほどで復帰しようと何回も試みるみたいです。
数回復帰を試みたあとは、電気が流れ続けるようになるみたいです。

サーキットプロテクターを使った場合

サーキットプロテクターを使ってショートさせてみます。
この場合は12秒程度の時間がかかりました。
何回か実験した感じだと8秒〜15秒ほどで電気が遮断されました。
遮断されるとスイッチが飛び出てきます。スイッチを押し込むと復旧します。

メーカー説明書では、60秒待てば冷めるとのこと。
寿命は1000回分。
DCCで使う場合は、0.3Aぐらいが丁度よいみたいです。
大きいのを使うとDCCでは落ちてくれないらしいです。

実験では12秒程で電気を遮断しました。
何回か実験しましたが7秒〜15秒ぐらいで電気が遮断されました。
ショートの具合によって時間にばらつきがあるのでしょうか?
電気遮断までに少し時間がかかる気もしますが、無いよりは遥かに良いです。
レイアウトに取り付けてしばらく様子を見てみます。

※2024/01/27 追記

自宅のレイアウトに使用してみました。
レイアウトの給電は、たくさん分岐させてレイアウト各所に給電させています。
ポイント数カ所の給電もあります。
ここに、サーキットプロテクターを挟んで運転してみたところ、一部ポイントの不転換や、車両の走行が遅くなるなど、供給される電流?が少し落ちているような印象を受けました。
車両は、機関車1両とサウンドデコーダー車1両、コキ数量と言う編成です。
サウンドデコーダーは、音を出すのに電気を食うみたいですね。
多分ですが、ちょっと消費電流量が多かったのかもしれません。
教えていただいたエルムDCC交流会メンバーに聞いてみたところ、2〜3編成を同時には走行させるのはちょっと負荷が大きい感じなのだろうということでした。
自宅やレンタルレイアウトなどで1編成を走行させる分には、問題ない感じでした。
ショートしたら電気を遮断するという機能は動作するので、1編成をゆっくり走らせる環境での使用なら問題ないと思います。

デコーダーショート対策 ポリスイッチ>

デコーダー自体にもショート対策を施します。
モータが壊れた時のデコーダの保護を考えての対策方法だそうです。
こちらもエルムDCC交流会メンバーに教えていただきました。

ポリスイッチというものを使用してショート時に電気を遮断するようにします。今回仕入れたのはこちら
レイケム RXEF050
ポリスイッチ 0.5A(1A) 72V0.3Aの製品でも良かったかもしれませんが、とりあえずコレでやってみることにします。ESU Loksound5 micro用に対策を施します。Nex18アダプターのモーター配線に接続します。モーター配線の片方に、ポリスイッチを接続ポリスイッチのもう一方の脚にモーター配線を接続します。デコーダーを乗せるとこんな感じになりました。

搭載後のCV読み込み等OK、走行やサウンドも問題なしでした。室内はデコーダーも目立ちますが、ポリスイッチも少し目立ちますね。白いマスキングテープでポリスイッチを覆ってみました。室内が白いので少しは目立たなくなりました。

ポリスイッチは同じような性能のものでもう少し小さいものもあるようです。

小さいものであればスペースを取らずに搭載できるので、もう少し目立たないようにできるかもしれません。

ショート実験して動作具合を調べてみたい気はしますが、さすがデコーダーを危険に晒すほどの度胸はないので、しばらくこの状態で運用して様子を見てみることにします。